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器よ、大きくなーれ!

読書入門―人間の器を大きくする名著 (新潮文庫)

読書入門―人間の器を大きくする名著 (新潮文庫)

齋藤孝の本をはじめて読んだのは、これ↓だった。
原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)

 彼の書く文章というのは本当にわかりやすく、そしてしっかりと意思を伝える。こんな文章を書ける人は、どんな本を読んできたのだろうか?という興味があった。そこでこの『読書入門』を手にとった。これがまたおもしろい。本の紹介だけでこんなに楽しませてくれる人はそういない。載っているどれもこれもが気になる。わたしの専門外(普段読まない類の本という意味)の本ですら、興味が湧いてくるから不思議だ。
 人間の器を大きくする名著と言って、自伝・エッセイ、ノンフィクション、身体・心理・哲学、歴史、神話の世界、絵本・漫画、文学・小説ほか、という分類からそれぞれ齋藤氏が選んだ本が50冊並んでいる。高橋秀実の『素晴らしきラジオ体操』があったり、ニーチェの『ツァラトゥストラ』、村上春樹の『中国行きのスロウ・ボート』があり、サリンジャーライ麦畑でつかまえて』があり、驚くことに、ウェルシュの『トレインスポッティング』まである!東大卒の人間がトレインスポッティングを読むなんて。やっぱり齋藤孝は柔軟な脳の持ち主なんだな、と思うわけである。
 この読書入門をきっかけに、更に読書の幅が広がればいい。しかし忙しく読書にそんなに時間を割くことができない人は、単に、この本を読み物として読むだけでも教養は深まるはずだ。何より、この本自体が相当おもしろい。