これぞ、ブンガク!

恋と退屈

恋と退屈

 これは、峯田が昔書いてたブログ『峯田和伸の★朝焼けニャンニャン』を書籍化したものだ。峯田は銀杏BOYZというバンドのヴォーカルなんだけれども、実は彼らの曲をつい最近まで知らなかった。彼らの曲を知ることになったのは、初めてのテレビ出演である「NEWS23」を夫が録画してくれたところからだった。歌ったのは『光』という曲。何故?ほんとうに、全く理由などわからず、泣いた。涙がぼろぼろとこぼれてきた。魂が揺さぶられるって、そういう感覚を身体で感じた。横を見ると夫も放心状態、といった感じだった。
 わたしが峯田を知ったのは、2005年の夏にロックインジャパンFESに出演した際に、全裸になって、公然ワイセツで警察で事情聴取を受けるというニュースをネット上で見たからだ。そのニュースからのリンクで朝焼けニャンニャンを初めて読んだのが始まり。
 その日記は衝撃的だった。音楽をやってること、生きてること、恋すること、エッチなことも含めて、真正直に、赤裸々に、ときにセンチメンタルに、綴られた日記だった。「有名人ブログ」として読んでしまったわたしは激しく混乱した。そしてすぐに『ライ麦畑でつかまえて』のホールデン・コールフィールドを思い浮かべた。むしろホールデンよりも人を惹きつけるんじゃないかというぐらいだ。(たぶん、大袈裟さだけど)
 それから、わたしは時々彼のブログを覗いていた。下品な話ばかりなのだが、あったかくて人間味があって、感動を呼ぶ。生きてる、その血が流れているということを感じずにはいられないのだ。本当に不思議だけれど。
 ライブで怪我をして長期入院をしたり、その病院での日々、日常の風景、仲間との悪ふざけ、友達の死、マネージャーの病気の告白、3年続いた彼女との別れの夜のこと、昔から応援してくれてるファンの子とか、街で話し掛けてきた男のファンと喫茶店に入って話したり、冴えない高校時代のこととか、本当にいろんな出来事があり、いろんな感情が交差する。ここには書けないような話もいっぱい出て来る。
 読んでるわたしは、笑った。きゅーんと切なくなった。そしてちょっぴり泣いた。