あの美味しい肉は、どこからきた?

いのちの食べかた (よりみちパン!セ)

いのちの食べかた (よりみちパン!セ)

 わたしたちが「生きている」ということは、わたしたちは多くのほかの命をもらっているということだ。それが植物であれ動物であれ。
 そして、その命がどういうふうに「食物」になるのか、そのことをわたしたちはあまり詳しく知らない。なんとなく、は見当がつく。牛を飼って、それを殺して、肉にする。だけど、実際にどんな行程でそれを行うのか、どこで誰が行うのか、湯気のたつ内臓や温かい血のことをじっくり考えることはない。それはどうしてだろう?知らされてない、のかもしれない。だけど、それでいいのか?自分が口に入れるもの。自分の身体の一部になっていくもの。それをすべて人任せにして、知らないままでもいいのかな?
 この本は、表向きは中学生向けに書かれている。しかし、実際には年齢なんて関係がない。だってこの本を手に取ることができる人は誰だって食事をするのだから。
 わたしたちが目を逸らしている現実、それをしっかり見つめ、受け入れることで、思いが変わる、とわたしは信じる。わたしたちの「美味しい」のために飼われ殺される動物たちのことに少し思いを巡らす時間が、この人生にあったっていいと思う。それが彼らの救いになるとは思えないけれど、わたしたちが生きるために食べているもの、それもまた生きようとしていたということを思えば、無駄にはできないという気持ちにはなるはずだから。