『消費セラピー』/辛酸なめ子

消費セラピー (集英社文庫(日本))

消費セラピー (集英社文庫(日本))

 辛酸なめ子の視点、言い回しが大好きです。この本は、自腹でモノを買い、癒されたり虚しくなったりを綴ったエッセイなのですが、どの品も、彼女が選べばユニークな代物へと変身してしまいます。また、独自の公式を作ってそれに当てはめて考えるあたりなんかも、わたしのツボをしっかりと刺激してくれました。
 あるとき、ブランド物を買おうと思い立つ辛酸なめ子ルイ・ヴィトンへと買い物に出かけます。

 バッグもいいけど高いし、皆持っているし、バスタオルは7万円もするし・・・と迷っていたら、私の頭に「自慢指数」という公式が浮かびました。以下の数値をかけ算した「自慢指数」が一番大きい物が、人に最もアピールする品物ではないかと思った次第です。すなわち、(人目に触れる時間)×(一般的な値段との比率)×(レア度)=自慢指数となります。例えばバッグの場合は、1日のうち持って外出する十時間位人目に触れ、ヴィトンのバッグは大体普通の品の6倍くらいの値段で、でもあまり珍しくないのでレア度は1.2ということで、10×6×1.2=72です。そう考えると、最も自慢指数が高いのは2万2050円のストラップではないかという結論に達しました。人目に触れやすく、普通のストラップの平均価格は1000円位なので20倍、レア度も高いので5として計算すると、自慢指数はなんと1000!!
 携帯を時計代わりに使っているので、時計のバンドとして考えればさらにお得です。

 知的でバカらしくて(この2つが成り立つなんて・・・)癒しとはほど遠いのに、読むと何故か和んでしまう。使い古されて、今では誰も使っていないような言い回しをあえて新鮮に使い、操る・・・辛酸なめ子から今後も目が離せません!!