常に引き裂かれた両極の存在

美しき生命 【初回限定盤】

美しき生命 【初回限定盤】

 CDのカテゴリなんてもう使うことはないだろうなんて言っておきながら、また投稿してしまうけど、COLDPLAYのニューアルバムを聴いた。彼らはもう世界で1番のロックバンドになってしまったのだなあ。COLDPLAYCOLDPLAYの音を確立したのだ。デビュー当時はRADIOHEADの二番煎じ的な見方もあったけれど、その2つのバンドのベクトルは、時を重ねるごとに別の方向へ進んでいった。それぞれがそれぞれの到達点というか、完全な形に向かって。最初に「似てる」とか言ったのは、早とちりなんだと思う。彼らはもう最初っからこの路線だったのだ。美しい音、切なく人の心を惹くメロディ。iPod+iTunesのCMを見るたびにゾクゾクする感じ。今日アルバムを通して聴いてシビれた。ありがとう。気づかせてくれて。「美しき生命」を生きてきます。わたし。
 粉川しのさんがライナーノーツに書いているけれど、このアルバムの中には、正反対の、両極が存在していて、それはカラーとモノクロであり、絶望と希望であり、喜びと哀しみ、聖と俗、そして生と死であると。完璧な絶望が存在しないように、希望の中にも絶望は紛れ込んでいる、そういったことだ。
 だから要するに、今苦しんでいようとも別にいいんじゃないかと思う。それで全部ってわけじゃない。絶望の最中にいる人に「希望を持って!」なんていう言葉にしてしまえば、全くどうしようもなく空気の読めない浅はかな人間みたいになってしまうけれど、実際はそうなんだと思う。そんなの全部あわせて、ビバ!命!ということなんだろ。それしかないじゃん、だってさー。生きてるんだからね。