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読書もスローライフで

新書

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

 私や、うちの夫のように、本屋めぐりが趣味で、休みのたびに積読本が増えてしまうような人間には、薬になる本でした。
 平野啓一郎は、速読で10冊の本を読むよりも、1冊の本をゆっくりと丹念に読むほうが人生にとって有益である、という視点から本の読み方を実践していく。教室で実際に彼の授業を受けたかのような気分だ。何かもう、新書の帯に茶髪の若者の写真が載ってなければ、疑いようもなく、どこぞの大学の禿げオヤジ教授が書いたのかと思っていただろう。そのくらい熟練された理論と文章能力だ。いっつも思うが、私と同じ年数生きてる人間とは到底思えない。
 スロー・リーディングの実践で取り上げらた本は、私も過去に読んだことがあるものが多かったのだけれど、一体、何を読んでいたのかな、私。平野の言うとおり、ストーリーを追うことだけに熱心になり、作家が仕掛けたちょっとした遊びとか、伏線とか、暗喩みたいなシーンも何気なく読み飛ばしていたんじゃないか、と思う。『こころ』を再読してみたいと思った。その前にフーコー『性の歴史1 知への意志』はもう用意してあるんだー。スロー・リーディングをマスターしたら、読むつもりでしっかりと。線引いたり四角で囲ったりする勇気はないけれど。
知への意志 (性の歴史)

知への意志 (性の歴史)