「銀河鉄道の夜」を読むのでした

銀河鉄道の夜 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)

銀河鉄道の夜 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)

 『銀河鉄道の夜』は、なんて幻想的で切ないんだろう。ますむら・ひろしは、その宮沢賢治の世界観を本当にイメージを壊すことなく、むしろ広げる形で表現している。登場人物が猫の姿をしているところも、余計にこの物語を優しくさせている。最終形の他に初期形も収録されていて、それぞれがそれぞれを補い合って、理解が深まる。もちろん原作を読むのが前提だけれど。それでも、たとえばこの漫画をとっかかりにして、宮沢賢治を読み始める子どもたちがいてもいいと思う。
 それにしても『銀河鉄道の夜』を読むと、純粋すぎて怖い気がしてくるのは私だけなんだろうか・・・?そして、きらきらした空に寂しいような気持ちが充満してしまう。今も胸がその余韻でいっぱいだ。私も本当の「さいわい」について真剣に考えてみるつもり。