カラマーゾフエピローグ

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

 とうとう読み終わった。さて、ここで私は何を書けばいいのだろう。頭がまとまらない。感想なんてあるんだろうか。ただ、この中にはあらゆる事柄が詰まっているということだけはわかる。それはこの世界だし、時代だし、みんなだし、私だし、そこにあってとても深刻で、だけど同時に、もうそんなの、どうでもいい。男3人兄弟、父親のカネや女。心の中で願う最悪なこと。私はどうしても「彼」を思ってしまう。「彼」の、今はもうバラバラになってしまった家族のことを。この本を読むことになったのはおそらく、「彼」の存在ゆえなのだと思う。忘れようとしても忘れられない。私の人生にずっとつきまとう何か。それは、カラマーゾフを読んでしまった今、確実にそこに縛りつけられた。それでいい。それで生きてく覚悟。
 ロシアのある作家は、人間は3つのカテゴリーに分けられると言う。『カラマーゾフの兄弟』をすでに読んでいる人間と、これから読もうとしている人間、それから、未来永劫それを手に取ろうとしない人間。私は今日からカテゴリ1の人間に分類された。