ある会話

学生A「愚痴でも何でもいいから、言ってよ。私じゃ話の3分の1もわからないかもしれないけど、物足りないかもしれないけど、言えば楽になるってこともあると思うし。」
学生B「うーん。愚痴かぁ。もうなんかいろんなことが嫌で、自分が嫌で。私、子どもの頃からずっと神経質で、本当に気になったら、どうしてもどうしても気になってしまって。ずっと引っかかってしまうんだ」
学生A「Bは、私なんかが全然想像もしないことをいっつも考えてるんだろうね。私恥ずかしいぐらいだよ。こんなだから、Bにデリカシーないこととか言って傷つけてしまうこと、あるかもしれないから、全然、そんなつもりじゃなくてだよ、だけど、そんなことあったら、やんわりとたしなめて・・・。逆に、何も言わず、“あーこの人もダメか・・・”って思われるほうがずっとつらいから。」
学生B「うん・・・」
学生A「ごめん、私、こうやってしゃべって、そう、嬉しいことも悲しいことも腹立つことも、こうやってしゃべってるうちにどんどん勢いづいて、盛り上がってきちゃって、そしてそうやってしゃべってると、なんか涙出てきちゃうの。小さい頃からね、ほんと、一生懸命になればなるほど涙が出てしまって、なんでだろ。それでいっつも泣き虫って言われてたんだけどさ、とにかく、私は少しでもBの役に立ちたい、ってほんとにほんとに思ってるから、だから・・・。うん、私ってね、どうしても悩みを打ち明けるだけじゃ、仲良くなったって思えないの。Bが弱いとことか見せてくれて、初めて“ああ、一緒だ―”って思うタイプなの。ほら、私たちまだ会って1週間も経ってないうちにあんなにいろんなこと夢中で話した仲だよ!だから、本当、言ってね。ほんと。」
 講義の間、Aは居眠りし、Bは頬杖をついて教壇を眺めていた。
 人生ははじまったばかりだよ。乗り越えていけよー!と私は心の中で叫ぶしかなかった。