打ちのめされるようなすごい本

打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)

打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)

 タイトルからして、惹かれないはずはない。ロシア語通訳→作家である米原万里さんの読書日記と書評をまとめた分厚い本である。まさしくこの本自体に打ちのめされる結果に・・・。
 知性、語学力、読書量、情報量、ユーモア、本への愛、愛犬愛猫への愛・・・どれをとっても並々ならぬものがある。下ネタですら上品にスパっと書けてしまう。そして笑わせてくれる。こんな人がもういないなんて。本当に残念でたまらない。読書日記は一部闘病記のような形で、結果はわかっていながらもどうか回復してほしいという思いでいっぱいになる。様々な療法を調べ抜いて試していく、医者にも鋭い指摘をし、「お金は返すからもう来ないでくれ」とまで言わせてしまうところはさすがだ。

「ああ、私が10人いれば、すべての療法を試してみるのに。」

 彼女の生きたい気持ち、まだまだ本をたくさん読んでいろんなことを考えていたいひたむきな思いに、泣きそうになる。今の、亀山氏が引き起こしたドストエフスキーブームとか、米原さんに見せたかったよ。。。
 それにしても!この情熱的な書評に胸躍り、読みたい本がたくさん出てきてしまった!