銀杏並木でつかまえて(恋と退屈・文庫編)

恋と退屈  (河出文庫)

恋と退屈 (河出文庫)

 文庫になった。発売日に買った。前に読んで感想書いたけど、今日また再読了。で、また書く。どんだけ好きなんだよ!まったく。何度読んでもばかばかしい。そして汗まみれでウンコまみれできらきらして純粋で。ああ、一体どうなっちゃってるんだろう。誰の中にでもある対極の部分。それを惜しげもなくさらけ出す。わたしはこっち側の人です、って人はみな演出したがるでしょ?自分をさ、プロデュースして生きちゃってるだけでしょ?でも峯田はそうしない。あまりにも擦れてなくて恥ずかしいくらいの純情も、みんな死んじまえ!チクショー!っていう一瞬の汚い感情も、そして音楽への絶え間ない愛情、不器用な恋、スケベなこころ、かっこつけたくてかっこつけられなくて、かっこつけてる奴が嫌いで・・・。何かもう、人間の全部がごった煮になった感じ。もう説明いらないでしょ。気づいてるでしょ。これはわたしの中にもあなたの中にもあるでしょ?自分なんか価値がない。大嫌いだ!って思った瞬間に、自分だけが理解できる何か、あいつらとは違う何かがそこにある。自己嫌悪と自己愛は結局イコールでつながってしまうんだ。死にたい=生きたいって。
 なんでこんなに切ないんだろうな。なんで泣きそうなんだろうな。
 その瞬間を生きてる。明日死ぬかもしれないけど生きてる。この身体の、心臓の音が聞こえてくる。血が流れてるのを感じてる。冴えない身体につまった暑苦しいほどの、生きる熱みたいなさ。
 この本について語る時、わたしはどうかしてる。日記がおもしろいのは、ほんとうのことだからだと思うよ。